【博士と彼女のセオリー】涙なしでは観られない、ホーキング博士の才能と苦難に寄り添う彼女の献身

博士と彼女のセオリー

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DJ・Alpaca

この記事は映画好きライター【DJ・Alpaca】がお送りします。

タイトルだけは知っていたのですが、「博士」や「セオリー」といった言葉から、理知的でインテリな印象を受けて少々敬遠していました。

しかし友人から「とてもおもしろかった」と聞いて興味を惹かれた作品です。

2014年の映画で、ジャンルは伝記映画。日本では2015年3月に上映され、そこそこ話題になった作品と記憶しています。これは映画オタクの私としては観てみるか!という気になったのです。

最初は、主人公は気難しく、台詞も長くて難しい映画なのでは?という先入観があり、そこまで面白さは期待していませんでしたが、実際は予想以上に内容が濃く、涙をボロボロこぼしながら観てしまいました。男性でも泣ける感動の作品です。

あらすじ:スティーブンの才能と試練

出典:映画.com
(C)UNIVERSAL PICTURES

主人公は理論物理学者のスティーヴン・ホーキング博士。大学で物理学を勉強していたところ、同大学で文学を専攻していたジェーン・ワイルドに恋をし、交際がスタート。

しかしスティーヴンはだんだん体の調子が悪くなり、身体を思い通りに動かせなくなる。ついにはある日倒れてしまい、医師から筋萎縮性側索硬化症(ALS)で、余命2年と宣告された。

余命宣告を受けてもジェーンとの絆は強く、親の反対を押し切って結婚。

スティーヴンが研究していたブラックホールについての論文は教授たちから絶賛。 私生活では男の子が生まれて順風満帆に見えるが…。

病気は加速する一方。スティーヴンの体はさらに不自由になっていった。

妻のジェーンが親身に支えていたが、もう妻だけの力では対応しきれなくなってくる。そんな時、ジェーンは勧められて入った聖歌隊で、指導者のジョナサンと仲良くなった。

ジョナサンはスティーヴンとジェーンの手伝いをしてくれるようになり、ジェーンの負担も減ってきた。3人でいる時間が増え、ジェーンもジョナサンも次第に惹かれ合っていくのだが、スティーヴンもそれに気づいている様子で…。

考察:現実との区別をなくすほどの圧倒的演技力

出典:映画.com
(C)UNIVERSAL PICTURES

障害者の役を見事に演じたエディ・レッドメインの演技が、一番の見どころでしょう。役作りがとても繊細でした。

エディ・レッドメインのことは、「レ・ミゼラブル」や「ファンタスティック・ビースト」を観て知っていたのですが、彼の演技力の高さと魅力が最も出ているのは、「博士と彼女のセオリー」だと実感します。

障害者という難しい役どころなのに、ものすごくリアルです。話す時のスピード、声のトーン、表情を全部作りこんでいます。しかしそれがあたかも本当かのように、リアルなのです。

「レ・ミゼラブル」や「ファンタスティック・ビースト」で普通の演技を観ていたからこそ、「博士と彼女のセオリー」での演技は衝撃的でした。

主人公は体にハンデがありながら明るく前向きで、ユーモアがあってチャーミングです。そんな主人公のキャラクターと、エディ自身も重なる部分があったのかもしれません。

エディ・レッドメイン自身も超良い人で神対応なことで有名です。現実には障害がないにしても、誰からも愛され、明るく思いやりのあるエディは、スティーヴンとも通じるところがあったのでしょう。主人公の温かみある性格を、病気を持つ演技をしながらも、よく表現していたと思います。

監督はジェームズ・マーシュ。観終わってから知ったのですが、第87回アカデミー賞で5部門にノミネートされ、主演のエディ・レッドメインは主演男優賞を受賞していました。確かに彼の演技の素晴らしさでは納得の受賞です。

作品の中で、夫婦生活が危機的になるシーンが何度かありますが、最後は結局別れるのかどうか、スティーヴンは死んでしまうのか…?といったところも見どころです。

優しさや思いやりのある温かい物語

出典:映画.com
(C)UNIVERSAL PICTURES

重篤な病気を抱える夫婦間に微妙な立場で入り込んできた男性がいるだけに、もっと人間の嫌な部分が出てきてもいいはず。それなのにドロドロ感がほとんどありませんでした。登場人物に悪い人がいなくて、みんな良い人ばかり。

皆が皆を思いやっていて優しい作品なのです。

スティーヴンもジェーンも、介護される側とする側の辛さがあって極限なはずなのに、相手のことを思いやって理解しようとしています。

ジョナサンはタイミング悪くジェーンと恋に落ちてしまいましたが、夫婦生活を邪魔したいなんて気持ちはありませんでした。純粋に、スティーヴンやジェーンのことをお手伝いしたいという気持ちだったのです。

緩急があるのはいいが、冗長にも感じる

出典:映画.com
(C)UNIVERSAL PICTURES

上映時間は124分。展開がやや冗長かなと思いました。

本編をもう少し短く凝縮すれば、最初から最後まで同じくらいのテンションで観やすいと思います。

私は中盤からラストまで、ずっと泣きっぱなしだったので、刺激的で飽きなかったものの、スティーヴンが学会で発表するシーンはスロー過ぎて、もう少し短くしてもいいのではと思いました。

総評:愛と苦難が渦巻き、涙を流さずにいられない感動作品

出典:映画.com
(C)UNIVERSAL PICTURES

スティーヴンの妻・ジェーンを演じたフェリシティ・ジョーンズも、素晴らしい演技でした。表情は乏しく少し暗い印象を受けましたが、それも役作りなのでしょう。

スティーヴンの介護のことで疲れている様子、ジョナサンとの許されない恋を自制しようとする苦悩、スティーヴンのことは愛しているけれど、負担が大きすぎてどうにもできないもどかしさを、陰ある演技でよく伝えていました

あえて控えめな表現にすることで、聡明で思慮深く、芯の強い女性を表現していたと思います。

それぞれ役者の演技がより引き立っており、涙なしでは観られない感動の作品です。観る人によってはただの介護の映画じゃんと感じるかもしれませんが、私はそうは思いません。

病気になり余命宣告をされつつも投げやりにならず、研究に打ち込むスティーヴンの強さや前向きさ、妻や友達など周りに対する愛情を忘れない優しさは、じ~んとくるものがあります。

スティーヴンのように愛と思いやり、情熱、そしてちょっとしたユーモアを持っていれば、人生は病気と一緒でも乗り越えられるし、予期していなかった幸せも時には訪れる

結局余命は2年どころかそれ以上に長く生きたし、二人は別々の人と別々の人生を歩むことになるのですが、いい人生の形を見つけられたのだと思います。私は愛にあふれた作品だと思いました。

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谷口有威

この映画は僕も観たことあります。そして障害福祉に関する仕事をしているので、ALSの方にも実際にお会いしたことあります。彼の演技力は本当に研ぎ澄まされていますね。「身体の不自由さを不自然なく表現している」のに驚きでした。

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DJ・Alpaca

スティーブン・ホーキング博士の生涯を、リアリティある形で見事に映画作品として落とし込んでいる監督の手腕もありますね!

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タイトル博士と彼女のセオリー
公開年2014年
ジャンル伝記
監督ジェームズ・マーシュ
主演エディ・レッドメイン
主要人物フェリシティ・ジョーンズ
エミリー・ワトソン
チャーリー・コックス
受賞第87回アカデミー賞主演男優賞
第72回ゴールデングローブ賞最優秀主演男優賞・最優秀作曲賞

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